おそらく一生住み続けることになるだろうマイホームを建てる時、設計に悩まない方はいないでしょう。いつまでも快適に、楽しい日々を送れるように、自分や家族にあった住宅の設計にしようと様々な案を考えるはずです。時には、他の家庭がどのような家を建てているのか、気になることもあるでしょう。こちらでは、近年人気が高まっている住宅の設計について、外観、間取り、内装、性能、設備の5つの項目別に紹介します。
自分や家族、そして他人の目にまず入るのが建物の外観です。住宅の第一印象を決めると言っても過言ではありません。友人や知人を招いた時に「素敵な家だ」と思ってもらえるかどうかは外観が大きく関わります。
現代の住宅において人気がある外観のテイストは「シンプルモダン」と呼ばれるデザインです。白や黒、グレーなどの無彩色が中心となる配色に、都会的で落ち着いた印象を与えるシンプルなデザインの外観です。シンプルモダンの住宅の多くは直線的なデザインになっています。スタイリッシュな雰囲気になりますが、使う素材によって雰囲気を変更でき、デザイン次第で個性を出すことが可能です。シンプルモダンの外観は、華やかで特徴的な外観に比べて飽きにくいというメリットがあります。
間取りに関しては、近年、オープンLDKの間取りを取り入れるケースが増加しています。オープンLDKとは、リビング、ダイニング、キッチンが繋がっている間取りのことです。オープンLDKにすることで、広々として開放感のある空間を得られます。オープンLDKにした結果、自然と家族が集まり、コミュニケーションが増えたという家庭もあります。小さい子どもがいる家庭では、広い空間で遊ぶ子どもを大人がキッチンから見守れるというメリットがあります。そのため、大家族にも人気です。
オープンLDKの他に、ウォークインクローゼットの人気も高まっています。ウォークインクローゼットは、人が入って歩けるほどの大きい収納を指します。とりわけ衣服をたくさん持っている女性がいる家庭に人気があります。扉があるため、中で着替えも済ませられるのが便利です。
ストレス社会と呼ばれる昨今、休息の場である自宅にはリラックス効果が求められています。リラックス効果を高めるための工夫の1つとして、無垢材を使ったインテリアを部屋に置くことが挙げられます。無垢材とは、丸太からそのまま切り出した木材のことで、木そのものの魅力を感じられる素材です。木の香りに含まれる「フィトンチッド」という成分には、人の心をリラックスさせる効果があります。無垢材を使ったインテリアを揃えることで、自宅での時間のリラックス効果も向上します。
快適さに繋がる住宅の性能にはいろいろありますが、最近は住宅の省エネ化が特に注目されていて、設計について考える時に気にする家庭が増えています。暑さや寒さを感じにくい住宅にすることで冷暖房の使用頻度を減らすことができ、光熱費の削減が見込めます。暑さや寒さを感じず、1年中快適に過ごせるという点からも人気が高まっています。
省エネ化された住宅の例としては、高気密高断熱構造の住宅が挙げられます。気密性能と断熱性能を高めることで熱の出入りを少なくしているため、夏や冬でも暑さや寒さに悩まされません。冷暖房の効きも良くなります。大阪にある中川忠工務店のように、高気密高断熱の家づくりを売りにしている施工会社も増えています。
前述の通り、近年は住宅の省エネ化の意識が高まっています。このことから、設備に関しても省エネ化を意識したものが取り入れられるようになっています。少ないエネルギー量で使用できる設備の例としては、ガスの代わりに電気を使った電気設備が挙げられます。IHクッキングヒーターや電気温水器、床暖房などです。プランを工夫すれば、電気代が安い深夜に貯めたエネルギーを昼間に使用して光熱費を抑えられます。
電気設備と相性の良い太陽光システムを取り入れる住宅も増えています。晴れている日はもちろん、太陽が出ていない日も、蓄積されたエネルギーで設備を使用することができます。
以上、外観と間取り、内装、性能、設備に分けて近年人気が上がっている住宅の設計を紹介しました。実際にマイホームを建てるにあたっては、自分や家族の希望がもっとも大切です。家に対する希望はゆっくりと考えましょう。
希望に沿った家を建てるためには、慎重に施工会社を選ぶことが勧められます。施工会社によって建築する住宅のデザインや性能、設備に違いがあるためです。会社ごとの特徴を把握して、希望に近い家を建ててくれる施工会社に施工を依頼しましょう。設計が決まるまでの間、施主と綿密にコミュニケーションをとり、打ち合わせをしてくれる会社であることも大切です。打ち合わせに時間をかけてくれる施工会社なら、住宅に対する理想や希望を余すことなく伝えることができます。施主に対して真摯に向き合ってくれて、相談に乗ってくれる施工会社を選びましょう。